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自作トラックボール、Avocado 55 の3D設計ファイル及び制作ガイドです

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J-Tech-Creations/Avocado55

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Avocado55

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自作トラックボール、Avocado 55 の3D設計ファイル及び制作ガイドです。 STL SCADなどMITライセンスでリリースします。自分用の作成に自由にご使用いただけます。 質問などありましたら、 twitter @tomohisa まで。 もしくは、このリポジトリにIssueを作成ください。

ball1

noteに設計に至った経緯などまとめていただきました。 トラックボールの使いやすさについて、独創的なトラックボールを自作してしまったマニアに聞いてみました

既知の問題点

Macのログインスクリーンで、マウスが効かない問題が確認されています。iMacなどで唯一のマウスとして使用すると不便なことがありますのでご留意ください。

必要な材料

工具など

ソフトウェア環境

トラックボールのファームウェア設定

3Dデザイン

  • OpenSCAD https://www.openscad.org 出来合いのSTLから調整したい場合に使用します。完成品のSTLを印刷する場合は不要です。

  • Ultimaker Cura スライサー https://ultimaker.com/ja/software/ultimaker-cura STLからの印刷に自分好みのスライサーがある場合、そちらを使用ください。 Curaの良い点は、ツリーサポートに対応している点で、サポート部分を印刷後に簡単に剥がすことが可能です。

工程

ボールの調達、作成

トラックボールのパーツで、一番大切なものは、ボールです。ボールを使って、精度のチェックや回し心地も変わるため、使用する予定のボールを最初に決めることをお勧めします。

  1. 市販品のボール 自作のボールより、市販品のボールの方が、クオリティが高いです。すでにエキスパートマウスなどの55mmボールを持っていて、はずして使用していい場合は、その流用することができます。なければ、Amazon でPerixx製の替ボールなどを購入することもできます。
  2. 自作ボール 自作ボールはとても時間がかかります。55ball.stlを印刷し、足を切り取ってから、ヤスリで磨き込む必要があります。 印刷後に#240くらいのヤスリでスタートして#320,#400,#600,#1000,#1500,#2500と細かくやすりをかけていきます。私は電動のやすりを持っていないので、手で濡らしながらやすりかけしましたが、2時間くらいかけました。 その後、布で磨いたり、液体のコンパウンド(ピカール的なもの)で磨いたりして、最終的にピカピカになるまで磨きました。ケースと並行で作って、トラッキングしながら回し心地と、トラッキング精度のバランスを見ながら、どれほど磨くかを決めることもできます。

ball1 ball2 ball3

ケースの調達

ケースを決めるためにあたって重要なのは、トランスファーベアリングです。CY-8Hという、8mmボールのベアリングが3つ必要ですが、3つは全く同じものを購入するようにしてください。私の把握している範囲で、蓋の折り返し部分が2mmほどのものと、3mmほどのものがあり、それぞれでケースのベアリングの穴のサイズを調整する必要があります。

  • avocado55bodyBearing1.stl ベアリングのタイプ1 折り返しが3mmほどのもの。uxcellブランドのものなどはこちらになります。
  • avocado55body.stl ベアリングのタイプ2折り返しが2mmほどのもの。

この選択はとても重要で、ベアリングサイズ違いのため、ボールの位置が変わってしまうことにより、トラッキングがうまくいかなかったり、トラッキング時に微妙なズレが発生する可能性もあります。 そのため、ベアリングとボールの調整を行うために、全体の3Dプリントを行う前にボール受け部分だけで印刷してテストすることをお勧めいたします。

  • cupBaseBearing1.stl ベアリングのタイプ1 折り返しが3mmほどのもの。uxcellブランドのものなどはこちらになります。
  • cupBaseBearing2.stl ベアリングのタイプ2折り返しが2mmほどのもの。

これらのどちらか近いと思うものを印刷して、ベアリングをセットして、ボールを入れたときに、下部のセンサー穴から、ボールまでの距離をノギスなどで測ります。これが2.5mmくらいになるのが、センサーメーカーより推奨されています。私の手元でテストした限りだと、2mm-3.5mmくらいまでだと、問題なくトラッキングできるように感じています。ここで起きる問題としては、ベアリングが深く埋まりすぎて、ベアリングにあたらずに下の天面にボールが当たってしまうと、ボールがスムースに回りません。また、3Dプリントの精度の問題で、ベアリングが最後まで押し込まれない場合、ボールが浮きすぎて、センサーからの距離が離れてしまう場合があります。その場合は、一度ベアリングをはずしてベアリング部分についている印刷時のゴミなどをやすりなどで取り除いてから、再度ベアリングを入れます。そして、指などでベアリングを押し込みます。このとき、トラックボールのボールを使って、ベアリングを押し込まないようにしてください。ベアリングの内部が壊れて、ベアリングが正しく動作しなくなることがありました。そのようにして、ベアリングのタイプを決定してから、ケースを印刷してください。

リストレストに関して

  • wristrest.stl こちらを印刷してリストレストとすることができます。他の市販のリストレストを使用しても良いかもしれません。 wristrest

ネジ穴の準備

インサートナットをハンダゴテで熱して、ケースに押し込むことによって、ネジを取り外ししやすくすることができます。ナットを入れなくても、タップネジを使って、ケースにそのまま接続することも可能です。

Curaの印刷設定

私の使用している、Ender 3 V2との相性はあると思いますが、ケースの印刷には以下のプロファイルを使用しています。

Standard Quality - 0.2mm

Generate Support ☑︎

Support Structure : Tree

Build Plate Adhesion Type : Raft

Raft Extra Marging : 5.0mm

Raft Smoothing : 2.0mm

Raft Top Layers : 1

その他はデフォルト設定です。

Cura

ケースの確認

ケースのプリントが成功したら、ボール、キースイッチ、キーキャップをつけて操作感をイメージしてみると良いかもしれません。キットには複数パターンのトラックボールファイルがありますので、はんだ付けする前に、ここで別のケースに変更するのも良いかもしれません。

無限の可能性の準備

無限の可能性にYS-SK6812MINIをはんだ付けします。Lのマークがある部分にLEDの脚の切り欠きがある部分を合わせて4つの足をはんだ付けします。この作業はハンダがつきにくく、接触不良でLEDが光らない可能性があります。下記のリンクのように、helixのLEDテストなどをProMicroに書き込んで、 ブレッドボードなどで動作確認を行うこともできます。 https://github.com/swanmatch/colosseum60#ledsk6812mini%E3%81%AE%E5%AE%9F%E8%A3%85

加えて、ダイオード 1N4148をかくブロックにはんだ付けします。方向およびどちらの面に接続するかにご注意ください。LEDとダイオードは下面(使用時に下に来る方向、LEDの接点がある面)に接続します。

全てのブロックにLEDとダイオードを配線し、各ブロックを切り離して使用します。Avocado55では13個のキーを使用します。

PCB

各キーの配線

  • キースイッチを各所に配置して、無限の可能性とキースイッチの足をはんだ付けします。キースイッチは手前にLEDが来る方向に設置します。
  • 各PCBの + をダイオードの足やエナメル線で結線します。そのうち1本をPromicroに接続できるように、長いエナメル線などで取り出しておきます。この際、固定の1色を使うとわかりやすいです。個人的にはこれには黒を使用しています。 PCB
  • 各PCBの - をダイオードの足やエナメル線で結線します。そのうち1本をPromicroに接続できるように、長いエナメル線などで取り出しておきます。この際、固定の1色を使うとわかりやすいです。個人的にはこれには赤を使用しています。 PCB
  • 各PCBのデータ線をダイオードの足やエナメル線で結線します。この順番でLEDのアニメーションなどが動くのですが、Avocadoの場合は、円形に接続されれば問題ありません。私は、右上の時計で言う1時の位置のキーからスタートして、時計回りで結線していきます。1時のキーのDIに接続した線を、Promicroに接続できるように取り出しておきます。次のキーに接続する際は、前のキーのDOから出した線を次のキーのDIに接続します。 PCB
  • PCBのROW(行)をつなげます。Avocado55では一行目4つ(一番上の行)、二行目4つ(真ん中)、三行目5つでソフトウェアを設定しています。二行目と三行目が画像で見るとわかるように、内側、外側で分かれているのでご注意ください。同じ行同士をつなげて、1本をPromicro接続のために取り出します。 PCB
  • PCBのCOL(列)をつなげます。Avocado55では1,2,4,5列が3つづつ、3列目が1つのキーと設定しています。 PCB

ブレッドボードの作成

ブレッドボードにPromicroをはんだ付けします。コンスルーを用いて、着脱可能にすることも可能です。位置は以下のようにします

ブレッドボード上の位置 Promicroのピン
D17 RAW
H17 TX0
D6 9
H6 10

PCB PCB

Promicro の接続ができたら、リセットスイッチを設定します。GNDとRSTをスイッチの各端子に接続します。

ブレッドボード上の位置 配線
G15 RST G5と接続
G5 RST G15と接続
E15 GND D5と接続
D5 GND E15と接続
F5 スイッチ端子1
E5 スイッチ端子2

PCB

ここまでできたら、ケースにブレッドボードをネジ付します。

キー配線とブレッドボードの配線

ブレッドボード上の位置 配線
J14 VCC PCBの(+)と接続
J16 GND PCBの(-)と接続
A17 DATA TX0 PCBの1つ目のDIと接続

PCB

ブレッドボード上の位置 配線
A8 Promicro7 PCBの一番右(1列目)のCOLと接続
A9 Promicro6 PCBの2列目のCOLと接続
A10 Promicro5 PCBの3列目のCOLと接続
A11 Promicro4 PCBの4列目のCOLと接続
A12 Promicro3 PCBの一番左(5列目)のCOLと接続
I6 Promicro10 PCBの一番上1行目のROWと接続
B6 Promicro10 PCBの2行目のROWと接続
B7 Promicro10 PCBの一番下3行目のROWと接続

PCB

ここまでで、キーとの配線が終了です。ボールのセンサーをつけていませんが、この時点でファームウェアをPromicroにインストールすると、キーの設定が動作します。

センサーの接続

レンズこみでセンサーをネジではめます。この際に、レンズとケースの底面が2.5-3mmの時に最もトラッキングのパフォーマンスが良くなります。 センサーの方向は、端子が手前にくる形ではめるようにプログラムされています。

ブレッドボード上の位置 センサーの配線
I14 VI Promicro VCC
J8 MI Promicro 14
J7 MO Promicro 16
J9 SC Promicro 15
J10 SS Promicro A0
A15 GD Promicro GND

PCB

上記で配線は終了です。お疲れ様でした。

下の蓋をはめて組み立ては完成です。

ソフトウェア設定

QMK Firmware を使用するのですが、私の作成したリポジトリをQMK 本家にプルリクエストを出していないため、私の作成したリポジトリを使用する必要があります。 QMKのインストールは、本家と同じですが、以下で私のリポジトリをクローンします。

git clone https://github.com/tomohisa/qmk_firmware.git

ファームウェアのインストール

make handwired/avocado:default:avrdude 
make handwired/avocado:windefault:avrdude 

キーのカスタマイズ

以下のキーの部分を書き換えてください

const uint16_t PROGMEM keymaps[][MATRIX_ROWS][MATRIX_COLS] = {
    /* Base */
    [_BASE] = LAYOUT(
        LGUI(KC_TAB),    LGUI(KC_D),      LALT(LSFT(KC_TAB)),  LALT(KC_TAB),
        KC_ESC,         MO(_FN2),           KC_BTN3,        KC_MOUSEMODE_SCROLL_ON_PRESS,
        KC_BTN1,    LALT(KC_Y)    ,   MO(_FN),        LALT(KC_A),                    KC_BTN2
    ),
    [_FN] = LAYOUT(
        RGB_HUI,    RGB_HUD,   RGB_VAI,    RGB_VAD,
        RGB_TOG,    RGB_MODE_FORWARD,    RGB_SAI, RGB_SAD,
        KC_CPI_UP,  KC_CPI_DOWN,  MO(_FN),  KC_SCROLLSPEED_DOWN,   KC_SCROLLSPEED_UP
    ),
    [_FN2] = LAYOUT(
        LGUI(LSFT(KC_S)),   LGUI(KC_PSCREEN), LCTL(LSFT(KC_TAB)),    LCTL(KC_TAB),
        KC_SPACE,    KC_NO,    KC_ENTER, LCTL(KC_W),
        KC_SCROLL_INVERSE,  KC_NO,  KC_NO,  LALT(KC_V),   LALT(KC_LEFT)
    )
};

macとWindowsのデフォルトは以下のものです。 Mac Windows

マウス動作のカスタマイズ

個人的な好みで、スクロールアップをスクロールダウンの5倍早くしています。気に入らない場合は、ファームウェアを調整してください。

Windows

    //コメントアウト部分は戻り1倍
//  mouse_report.v = (reverse_scroll_y ? -1 : 1) * sign(cum_y) * (abs(cum_x) + abs(cum_y)) / cur_factor * (sign(cum_y)>0 ? 1 : 1) + (sign(cum_y)==sign(last_v) ? last_v / 2 : 0);
    mouse_report.v = (reverse_scroll_y ? -1 : 1) * sign(cum_y) * (abs(cum_x) + abs(cum_y)) / cur_factor * (sign(cum_y)>0 ? 5 : 1) + (sign(cum_y)==sign(last_v) ? last_v / 2 : 0);

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