EH-900に使われている、電流源、ADコンバータ(2ch)のゼロ調整(オフセット調整)とゲイン調整をして、ボード上のメモリに初期設定値として書き込みます。
この作業はEH-900のファームウエアを書き込む前に必須です。
- ダミー抵抗 113.74オーム
- DMM 直流電流測定モードに設定し、出力電流を測定するように接続
- 本機に繋ぐUSBシリアルのコンソール(115200bps), UBSケーブル
-
(o)オフセット調整
- ADコンバータの入力をショートし、電圧を計測することでADコンバータのオフセットを測定し、その値を記録します。
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(c)電流出力調整と電流読み値の値付け
- 電流源の設定値を調整して、75mAにできるだけ近づけます。
- さらに、DMMで測定した電流値を真値として、電流源と電流測定回路の値付けを行います。
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(g)電圧測定部利得調整
- 値付けされた電流源と電流測定回路に既知の抵抗を接続し、電流を流すことで発生する電圧(基準となる電圧)から電圧測定部の利得の値付けを行います。
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(V)VMON出力DACオフセット調整
- VMONに0.1Vを出力し、それを実測した値からオフセット(LSB)を求めます。VMON出力の確度を向上させます。
-
(w)パラメタの確認と書き込み
- 測定した調整パラメタをFRAMに保存します。
- 保存しないと液面計のソフトウエアが正しく動作しません。
実行の順番は大切です。o, c, g, v の順番に行ってください。
o: オフセット調整
- ADコンバータのオフセットを調整(測定)します。
- 準備ができてたら
g + リターン
で実行。
c: 電流出力調整
- 電流源の出力電流を調整します。
- 流れている電流を計測できるように外部にDMMを接続します。
- 初期設定値で電流が出力され、それを内部の回路で測定した値が表示されます。
- 表示された電流が75mAに近くなるように
[u|d] + リターン
で調整します。 - 調整完了したらDMMの電流値を読み取って、
q+ リターン
- DMMで読み取った電流値の入力を求められるので入力します。
- その値から計算された補正系数などが表示されるので確認します。
g: 電圧測定部利得調整
- 接続されている抵抗(センサを模擬するタミー抵抗)の値113.74オームと電流値を基準に、電圧測定の利得誤差をキャリブレーションします。
- 準備ができてたら
g + リターン
で実行。
v: VMON出力DACオフセット調整
- VMON出力端にDMM(電圧計測)接続します。
- 準備ができてたら
g + リターン
で実行。 - VMONに0.1Vが出力されるので、実測データを読み取ってボルト単位で入力します。
- 補正後の電圧が再度設定されるので、0.1Vに近づいていることを確認します。
w: パラメタ書き込み
- 調整値が表示されますので、内容を確認をしてください。
- もし値がおかしければ、中断(
q
)して調整をやり直します - 値の確認ができてたら
g + リターン
で書き込みます。